協会ブログ

レシピや工程を増やさず、塩・酢・油など基本の調味料を見直して、食材の味を引き立てる家庭料理の考え方です。
料理が苦手でも、調味料を変えると味が変わった
レシピ通りにつくったのに、なんだかぼんやりした味。
家族は普通に食べてくれるけれど、自分では物足りない。
そんなとき、原因は自分の腕にあると思ってしまいます。
もっとレシピを増やさなければ。
もっと複雑な工程を覚えなければ。
けれど、最初に変えるとよいのは、技術ではありません。
塩です。
きちんと選んだ塩を使うと、強く辛くなりすぎず、少ない量でも味が決まりやすくなります。
同じようにシンプルな料理なのに、食材の味が前よりはっきり感じられる。
そこから醤油やほかの調味料も少しずつ変えていくと、たくさん足さなくても料理になる、という感覚が生まれてきます。
腕が急に上がったわけではありません。
味の土台を支える調味料が変わったのです。
良い塩は、ただしょっぱいだけではない
塩は毎日の料理に使うからこそ、違いを感じやすい調味料です。
精製されたものではなく、自然なつくり方を意識して選ぶ。
すると、ただしょっぱいだけではない、まろやかさを感じることがあります。
塩そのものが美味しいと、野菜に塩を合わせるだけでも味が整います。
少量で決まるので、味が足りない気がして何度も調味料を足す、ということが減っていきます。
一つ目を何に変えるか迷うなら、毎日使う塩から。
実際に舐めて味わってみると、表示だけでは分からない違いを、自分の舌で確かめられます。
酢と油が美味しいと、野菜を食べたくなる
酢も、何からつくられているのかが分かるものを選びます。
米酢なら、米。
りんご酢なら、りんご果汁。
材料が見えることが、そのまま基準になります。
きちんとつくられた酢は、薄めてそのまま味わえるほど美味しさを感じることがあります。
塩と、酢と、油。
この三つを野菜に合わせれば、市販のドレッシングがなくても、満足できるサラダになります。
調味料が食材を覆い隠すのではなく、野菜の味と一緒になる。
すると、サラダを食べる回数も量も、自然に増えていきます。
食べなければと頑張るより、美味しいから食べたくなる。
その流れが生まれます。
料理の味は、足し算より引き算で決まりやすい
味が決まらない時、何かを足せば良くなると思い、次々に調味料を加えることがあります。けれど、足すほど何の味か分からなくなり、さらに濃くするという繰り返しになることもあります。
基本の調味料に力があれば、塩と油だけでも食材の味が引き立ちます。そこに、にんにくやハーブを加えれば、土台を変えずに香りの違う料理へ展開できます。
本当に美味しい料理は、材料や工程が多い料理とは限りません。引き算できる調味料を持つことで、短時間でも「ちゃんと料理になった」と感じられる一皿が生まれます。
家庭の味は、家族の味覚として残っていく
家庭でシンプルな味を食べ続けていると、家族のほうも違いに気づくようになります。
外で食べたあとに、やたらと喉が渇く。
家の出汁や調味料が変わったことに、ふと気づく。
そんなことが起こります。
子どもが大きくなって、自分で調味料を買う日が来たとき。
最初に思い浮かべるのは、家で使っていた味かもしれません。
毎日の食卓で選んだ一本が、家族の味覚の記憶になっていきます。
全部を一度に変えなくても大丈夫です。
なくなったものから、一つずつ。
料理をもっとシンプルに美味しくするために、最初に変えてみたい調味料は、塩、酢、油のどれでしょうか?
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